ラボラトリー

私服で面接を受ける場合 VOL.3

以前、日本経済新聞の取材を受け、その記事が先週の夕刊に載りました。

取材の際に、記者の方とお話ししていて、私服面接のルーツの話題になったのですが、個人的に考える私服の面接のルーツは、IT業界の台頭と関わりがあるのではないかとコメントしました。
旧来のビジネススタイルを大きく変えたのは確かです。
やはり、若いIT系経営者の台頭で、「ノーネクタイでお仕事」がトレンドになった昨今(クールビズの影響もありますが)、企業側は採用姿勢も個性を引き出すスタイルに変わり、優秀な人材を獲得しようと必死です。
もともとカジュアル系のアパレル業界は私服面談(というより服装自由)での対応が多かったのですが、最近では、お固い会社でも私服面接を取り入れ始めました。
確かに学生の「素」の状態を観察しやすい私服での面談は、個性を引き出すには最適です。
しかし、それを逆手に取れば、学生にとっても個性を発揮しやすい場となります。
もちろん、ただ普段着で面接すれば良いという訳ではないのは皆さんお判りかと思いますが、リクルートスーツに比べれば、自分を表現しやすいのも事実です。

皆さんは自分の個性をどのように考え、どのようにアピールしようかと考えますか?
次回は、私服面談の際に気を付けたい点を、ファッションの観点から考察します。

私服で面接を受ける場合 VOL.2

今回で2回目となります「私服で面接を受ける場合」ですが、前回は参考になりましたでしょうか?
前回は、”面接官ウケ”するファッションを考察してみましたが、今回はジャケットにスポットを当ててみたいと思います。

まずこの時期、必要となるのはジャケットやコートをどうするかです。
この冬のジャケットのトレンドは、ショートジャケットやベロア、コーデュロイなどのジャケットですが、私服面談のアウターとしては、OKではないでしょうか。
品良くまとめるには、このトレンドは好都合かと思います。
きちんとした印象を与えるアイテムは、仕事をしている姿に置き換えやすいので、是非取り入れたいものです。

逆にNGは、デニムやダウン、ブルゾンといったカジュアルアイテムです。
ダウンジャケットは、この冬のトレンドアイテムの一つでしたが、面接会場に行って、上着を脱いだ後、大変がさばります。
こういったところも、「気遣いのできる人かできない人か」を判断できる材料になりますね。

コートは、ウールなどのモコモコしないものが理想ですね。
状況によって、膝の上に、ジャケットやコートを置かなくてはいけない時に、モコモコしていると、大変気になります。

いろいろ考えてみると、やはりあまり丈の長くないジャケットタイプのものが理想的です。

次回も「私服で面接を受ける場合」を投稿していくつもりですので、ご意見をお聞かせください。お待ちしております。

私服で面接を受ける場合 VOL.1

最近、みなさんやマスコミの方から、「私服面接」の対応方法に関する質問を受けることが多くなりました。 「次の面接は、私服で来て下さい。」といわれ、何を着ていけば良いのかわからない。こんな質問が多いですね。

実際こんな質問を受けた場合、本当は逆に皆さんにお伺いしたい事があります。
「普段はどんな服装をしていますか?」
趣味がイロイロあるように、服のセンスも十人十色です。
面接官の立場に立ってみると、その辺のセンスや日頃のライフスタイルを見てみたいという目的があるので、私服で面接するわけです。
もちろんそれ以外にも、「スーツではなく、リラックスした服装で面談することで、その人の持つ個性を見抜きたい」という目的もあります。

面接官の思惑は理解頂けたと思いますが、それでは実際にどのような回答をしているかと言うと、 「その時その時のトレンドを押さえながら、ちょっとお嬢様風(セレブとは違いますよ!)にアレンジする。」と言うことです。
なぜこのような答えを導き出したかと言うと、マスコミで「お嫁さんにしたい人No1」とか、「抱かれたい芸能人No1」とか話題に上がりますよね。
その中で、「理想の部下」や、「お嫁さんにしたい芸能人」なども上がります。 古い考えかもしれませんが(実際に採用するのは人生の先輩方です)、こう言ったところはしっかり押さえておくのが、面接テクニックかと思います。

私服面接は、急激に増加している面接スタイルです。 今後も特集していきますので、お楽しみに。

その他の基本事項(スーツの色に関して)

自分に似合った色を見つける。

最近、メイク効果や、美白効果の影響で、日本人もグレーが似合うようになりました。その為か、グレーのリクルートスーツが欲しいと色を指定してくる方が増えています。
普段のファッションも、モノトーンがベースカラーになっているので入り易い色なのかもしれません。しかし、ここで気を付けなくては行けないのは、すべての人がグレーが似合うわけではないということです。むしろ顔色によっては、野暮ったい印象を持たれてしまう恐れが有ります。

以前、紺が90%以上のシェアを占めていた時代は、逆に色を選ぶということが無かったのでデザインだけ考えれば良かったのですが、グレーの比率が大きくなり、さらに黒なども多くなった今こそ、自分に似合う色を見つけることが重要です。とにかく試着を重ねて、自分の顔色がより良く見える色を探しましょう。

靴&鞄の選び方

靴の選び方

靴を選ぶのは、スーツを選ぶことと比べると簡単に思えますが、デザインの面 よりもサイズの面で慎重に選ぶ必要があります。

靴のサイズ選び

    1. まずは、シューフィッターのいるデパートや専門店などでの購入をおすすめ。
    2. いい機会なので、しっかり採寸をしてもらい、自分の足を知る。歩き方の癖などを教えてくれるシューフィッターのいる場合もあるので、しっかりアドバイスしてもらいましょう。
    3. できればしっかり歩いた後(夕方以降)にフィッティングしたほうが、足がむくんでいるので買ったサイズがきつくなってしまったというトラブルが防げる。
    4. 必ず自分の足のワイズ(横幅)を確認して無理の無いサイズを選ぶ。

靴のデザイン

      1. シンプルな黒のパンプスが良いでしょう。ヒールの高さは、3~5センチのものが最も適当。背が低いから高いヒールを履くと言う発想は×。逆に靴ばかり目立ってしまうので、マイナスになってしまいます。
      2. 厚底ヒールなども流行していますが、リクルートスーツはどちらかと言うとベーシックなスタイルなので、合わせないほうが懸命です。
      3. ローファータイプのものや小さなビットがついたものは、派手過ぎなければ可。

※余談すが、後姿は、パンプスが一番きれいに見えると言われているそうです。特に資系や航空会社などでは、効果バツグンといううわさがあります。

バッグの選び方

バッグも靴と同じくシンプルなものを使いましょう。
バッグに関するいくつかのチェック項目を挙げたいと思います。

バッグ選びのチェック項目

    1. 靴とできれば同色が理想的。
    2. 大きさは、A4サイズの会社の資料が折らずに入るものが見た目も良い。
    3. 最近流行のナイロンブリーフもかっちりしているものはリクルート用でも使用可。
    4. マチのあるものの方が、着替えのブラウスやストッキングなどを入れられるのでオススメ。

シャツ・ブラウスの選び方

ブラウスは顔色を引き立てる重要アイテム。

ブラウスやシャツは、顔とスーツの間に位置し、 スーツの色と顔色をつなぐという重要な役割をしています。リクルートの場合に大切な、 清潔感のあるさわやかさを出すには、 白など明るい色のブラウスが大変効果 的です。 また衿の形によって顔をすっきり見せたり、優しい感じに見せたりと工夫も出来ます。

重要: ブラウスもスーツとともに試着をして選びましょう。

ブラウスの基本パターン

1.開襟衿…テーラーカラーともいう。 スッキリとしたデザインでさわやかな印象を作り易い。 一枚は持っていたい。

2.シャツカラー…流行のVゾーンの狭いジャケットと相性が良い。細身の人に良い。

3.スキッパーカラー…開襟と同様すっきりしたデザイン。シャツカラーと開襟衿の中間的デザイン。

その他にもリボンタイやプロペラ衿、ラウンドカラー、 スタンドカラー等多数有るが、 ジャケットとの相性を見て選びましょう。

ブラウスの色目について

ブラウスは白が基本ですが、OG訪問や企業によっては、ピンク、ブルー、 イエローなどペールトーンの物を選ぶ方も増えています。
しかし、就職カウンセラーの方々は、口を揃えて白のブラウスを勧めています。
「色の白いは七難隠す」じゃないですが、白は、白衣の天使と言うくらい清楚なイメージを醸し出します。
白を軸に、訪問先に合わせて買い足して行きましょう。

 

ブラウスの素材について

1.綿、綿及びポリエステルの混紡、ポリエステルなどの素材が主流。 ポリエステルの割合が高いほど手入れが簡単。反面、肌触りは綿の割合が高いほど良い。

2.形態安定シャツや抗菌防臭加工、 イージーランドリー加工など機能性の高いブラウスも多い。

3.ブラウスを3~4枚持って着回すと余裕を持って活動できる。

ブラウスのVゾーンの深さについて

ブラウスのVゾーンは、ジャケットのVゾーンの深さと密接に関係しています。
Vゾーンの広いジャケットにVゾーンの狭いブラウスを合せると間延びして見え、 逆にVゾーンの狭いジャケットにVゾーンの広いブラウスを合せるとブラウスの衿が浮いてしまいます。必ず、 ジャケットに合ったブラウスを何枚か買っておきましょう。

スカートの選び方

スカートのデザイン

1. ほとんどの場合、タイトスカートをお勧めします。若干の台形は可。

2. 業界によりプリーツスカートやロングパンツも着用できるが、トレンド的に見てもタ イトスカートの方が無難。

2. 業界によりプリーツスカートやロングパンツも着用できるが、トレンド的に見てもタ イトスカートの方が無難。

スカートのサイズ選び

1.ウェストもサイズ選びでは重要だが、 ヒップのゆとりを優先した方が、立ったり座っ たりの作業が楽で見た目もきれい。
2. 着丈の目安としては、立った時はひざ上5cm。座った時はひざ上10cm以内が目安。
3. 座った時、太もも部分に横にしわが入らないようにする。

重要:スカートの着丈は、 必ず座った時の状態で確認しましょう。

スーツ(ジャケット)の選び方

スーツを選ぶにあたって

業界に合せてスーツを選ぶ(もちろん自分に合っている物で)となると、 スーツを何着も買わなくてはいけないと思う方もいるかもしれませんが、極端な話、 硬い業種を受けるのに最新のトレンドスーツを着て行ってしまっては、あなた自信がその場で浮き上がってしまうことも考えられます。
自分の第一志望の業種を研究して、それに合ったスーツを選んで着回すのがベストでしょう。

この表は、業界の柔軟度を示しています。 あくまで参考として、自分のスーツ選びに役立てて下さい。

ジャケットのデザインについて

1. シンプルな3~4ボタンのテーラードカラーが基本。

2. 着丈は、57センチ~66センチくらいの物が多く、自分の体形や身長などに合わせ て選びましょう。

3. 比翼のジャケットなども2~3着目として考える余地有り。

長身 小柄
ぽっちゃり型
・60cm以上で、Vゾーンが広めのジャケット
・タイトスカート
・テーラータイプ(開襟)のシャープなブラウス
・60cm未満で、Vゾーンが広めなジャケット
・テーラードタイプ(開襟)のシャープなブラウス
細身型
・60cm以上で、Vゾーンが浅めジャケット
・タイトスカート、または台形スカート
・シャツカラー、スキッパーカラーのブラウス
・Vゾーンが浅めなジャケット
・タイトスカート、または台形スカート
・シャツカラー、スキッパーカラーのブラウス

 

ジャケットの素材について

1. ウール素材の物が、着心地も良く主流になっている。 2. 動き易いストレッチ感のある素材や、防臭、抗菌、 撥水加工など機能性も充実。

ジャケットの色目、 柄について

1. 紺、グレー、黒が主流。特にグレーは、ライトからダークまでヴァリエーション豊富。

2. 無地だけでなくストライプやチェック系も派手すぎないものは可。

3. 色目を選ぶときは、必ずブラウスと合せて試着し、顔色がきれいに見える物を選ぶ。

サイズの選び方について

「自分は絶対9号です!」と言い切らずに、必ず上下ワンサイズづつ試着して判断しましょう。ここから下は、 ジャケットのサイズ選びのポイントを並べてあります。

ジャケットを試着した際に、肩がフィットしたものを選ぶ。肩が合ってないと、背中 にしわが入ります。

1. なで肩の人は、背中に縦にしわが入ります。パットを一枚足す人もいますが、あまりお勧めできません。 パットは厚めのものに取替えて着用すると良いでしょう。

2. 肩が張っている方は、ちょっと屈んだりするだけで肩の肩甲骨の辺りに横しわが入りやすくなります。 パットを薄いものと交換しましょう。 注意 :肩のデザインを変えてしまうと、ジャケットのデザン自体が変ってきて、 きれいなシルエットが台無しになることがありま。基本は、「ナチュラルショルダー」ですので、できるだけ試着をして、 自分に合うものを選んで下さい。

面接時は椅子に座る機会が多くなるので、座った状態で、ウェスト部分に著しくしわ の入らない物を選ぶ。

1. ウエストまわりがゆるいと全体的にルーズに印象になりがちです。バストからウエストにかけて、 ナチュラルにフィットするものを選びましょう。

2. 細みの人がVゾーンの広いジャケットを着て椅子の座ると、ジャケットのウエストにたるみが出て、 Vゾーンがだらしなく開いてしまいます。このようなことにならないよう、必ず座ってバランスを確認して下さい。

腕を上げて窮屈でない物を選ぶ。

1. 腕をあげた時に明らかにきついものや、つってしまうものは、どんなに可愛くても止めた方が良いでしょう。 まわりからは窮屈そうに見えてしまいます。

2. スポーツしていた方は、サイズ等で悩む人が多いようです。そこで奥の手は、思いきってオーダーするという方法があります。 どうしても既成のものでは納得いかない方には大変お勧めです。

リクルートファッションについて

リクルートファッションを学ぶ前に

リクルートスーツには、絶対これを着なくてはいけないというルールはどこにも有りません。
しかし実際の面接に際し、自分をアピールするツールとして考えてみると、リクルートスーツをしっかり選ぶ必要性が出てきます。
特に面接において重要なファクターとなる“第一印象”をアップさせるには、自分に合ったスーツを着用することが必須です。

自分に合ったスーツで自信を持って就職活動を行う為に、リクルートファッションについて学んでいきましょう。

社会人の身だしなみとして

リクルートファッションとは、先輩である社会人の服装を真似て誕生したファッション、すなわち身だしなみとしてのファッションです。

相手に対して失礼の無いTPOを踏まえた服装は、就職活動に最適であり、それが定着したものと思われます。

自分をよく見せるキーワード

自分をより良く評価してもらう為に、いくつかのキーワードが有ります。自分を分析して以下に有るキーワードに当てはめてみましょう。

「清潔感がある」、 「さわやか」、 「まじめそう」、 「知的」、 「行動的」、 「清楚」、 「落ち着き」、「温和」 など、自分に当てはまりそうなキーワード(キャラクター)がこの中に有ると思います 。

自分に合ったスーツやブラウスは、あなたのキャラクターを引き立て、相手に対して印象づける手助けをしてくれます。

自分で納得行くまで試着をして、自分に合った物を選びましょう。